富の理論の数学的原理に関する戯言

数学とその応用分野(主に経済学)を細々とやっているものです。

n社クールノー競争(同質財異質企業のケース)

今回は企業数がn(任意の数)の場合のクールノーモデルについて書きます。 クールノー競争は企業が自社の供給量を他社の供給量に応じて設定するという仮定を置いた競争モデルです。 一般的なn社クールノーモデルの説明では全ての企業を同質(生産性が同じ)と仮…

寄与度と寄与率、そして掛け算の要因分解

今回は寄与度と寄与率についてざっと見て思い出せるように簡単なまとめをしようと思います。 寄与度と寄与率は概念的にそれほど難しくない(ハズ)のですが、いざ思い出そうとすると頭の中がごちゃごちゃしがちですよね(というか僕がそう)。 というわけで、今…

利潤関数の意味と使い方

今回は基礎 of 基礎 利潤関数とはなんぞやというお話です。 そもそも利潤とは 利潤関数の一般的な形 総費用の区分① 固定費用 vs 可変費用 独占における利潤最大化 完全競争における利潤最大化 総費用の区分② 労働 vs 資本 利潤最大化 【関連知識】 ・効用関…

クールノー学習 (2)均衡へ到達するプロセス

前回はクールノー競争の基本モデルを概観しました。 今回はその続きです。 ~企業1ビジョン~ クールノー学習 定常解(といってもこれって…?) 数値計算 まとめ 〇前回たどり着いた連立方程式(再掲) 【意味】 企業1のt期における最適生産量はt期における企業2…

ご挨拶と当ブログの内容についてと注意書き

はじめまして。 ブログ管理者のTaku_Antoineと申します。 当ブログは応用数学としての経済学、及び統計学等についての記事がメインとなります。ただし、これらの内容を網羅的に扱うというよりは私の考え方や学んだことの備忘録といった感じになります。ゆえ…

クールノー学習 (1)基本のクールノー競争モデル

経済学部時代、私が一番面白いと思った内容はクールノー競争というものです。 どこが面白いか クールノー・ナッシュ均衡 発展的な話 違和感 どこが面白いか 一般的にクールノー競争では企業が2社だけ存在し(ここの企業数を任意の数nに拡張することもできる)…